コロナがきっかけとなり、否応なくテレワークに。
そしてそれをきっかけに、企業としての働き方全体を見直すところも出てきています。
メンバーシップ型からジョブ型への大きなシフト。

働き方、といっても、単なる制度ではなく、日本的な考えの働き方から、欧米型の考え方の働き方へのシフトを意味します。

もちろん制度、例えば評価制度であったり、給与制度であったり、と多くのことを見直し、再構築する必要があります。でも、一番は「人のマインドセット」であると思っています。

実は今年2月、母校で「働き方トランスフォメーション」というタイトルで、講演をしたのですが、なぜそれについて語ったかというと、私自身が日本企業の社員➡外資系企業で管理職➡現在virtual(と言っても実態がないということではなく、全てがオンラインで行われるビジネスモデル)コンサルティング会社の日本のスペシャリストとして、ニューヨークの会社の仕事をしているという経歴をもっているからです。

それぞれのメリット、デメリットを体験し、時代の変化を目の当たりにした時、この「すべてオンラインでスペシャリストが繋がる働き方」は最先端だと確信しています。

この講演をするにあたり、仲間の何名かにインタビューをし、なぜ「会ったこともない人たち」がチームを組みスムーズに業務を遂行していくのが可能なのか?という要素をいくつか特定しました。

今回は「マインドセット」に関してお伝えし、何度かに分けて講演でお話しした要素を取り上げていきます。

「働く、のマインドセット」ですが、まず働くために働いているのではない、ということです。つまり、自分は「全体像の中で、何に責任をもち、何にどのように貢献するのか」その目的を遂行するために働いているのです。なので、時間を売って働く、という発想はありません。役割を全うするために働くのです。

このマインドセットがあると、何をいつすればよいのか、を自身で構築することができます。

もちろんチームですので、‘自分時間’だけで仕事をすると成り立ちませんので、ここで必要になってくるのが「成熟した大人のマインド」、相互理解とすり合わせが必要になります。

グローバルで仕事をしていると、時間帯も様々なので欧米アジアが全部関わる場合などの時間合わせ、スケジューリングも日本の月曜日は欧米の日曜日、ということをもちろん鑑みて。これは物理的な例ですが、例えば上下関係ない中での議論、ちょっとした譲り合いや無理をお願いする、などのコミュニケーション時にも大人のマインドは必須となります。

そして最後に「プロフェッショナルマインド」です。自分の役割が決まっているので、そのプロである、というマインドです。プロである限り、自身の役割を完遂するにあたりプライベートとの棲み分けとその中での優先順位づけもそのマインドがあると、自己中心的にならずにすみます。たとえば、時間の融通がきかないのにできます、と言って受けて「〇〇ということになって、できませんでした、すみません」ということはよほどのことがない限り起りません。

今までは、会社のオフィスという実態のある場で、同じ環境、同じ時間帯で仕事をする、同じ釜の飯を食べた仲間と、という前提が変わる時、大きく変化させなければいけないのが「マインドセット」です。

大きく働き方がシフトする時、目に見えないけれど一番大切なこと、「マインドセット」であるということを今一度お伝えし、次回は「環境」についてお話ししたいと思います。